今でこそ、多くはものは昔より入手可能となった生ハムやサラーメ・パンチェッタ類。(・・と言っても一般レベルではもちろん希少でしょうけど)
イタリア料理店のメニューでも、なかなかお目にかかれない逸品は数知れず・・! 都内の有名店や高級店でなら、舌鼓を打つことも出来るけど・・ そうそう誰しもが気軽に楽しめるわけでもないのですよね、実際は(涙)
イタリアを訪れる機会があるたびに、その土地のサラメリーア(お肉屋さん)やトラットリアに通い詰め、ここぞとばかりに食べまくってましたね~ (とくに20代の頃。)むこうでも高級品ではありますが、ずっと安価ですから!
・・そして、若かりし日に、とりわけ憧れていたサルーミの一つが、このたび入荷した『ラルド・ディ・コロンナータ』でした。
「ラルド(Lardo)」とは、豚の背脂を塩漬け熟成させて作られる加工肉で、香草やニンニクで風味づけした生のまま食べられる「ラード」そのものなのです。
ピエモンテ、トスカーナ、エミリア・ロマーニャなどが主要な産地で、上質のものはプロシュット(生ハム)より値が張ることも普通。特に、トスカーナ地方北部の大理石の産地カラーラという街の近郊、「コロンナータ村」のラルドは、良質のものとして有名!
『トスカーナ山奥のラルド屋が作りました!』 ラルド(豚の背脂)の上に香草をまぶし180日間の熟成。 (胡椒、にんにく、アサツキ、シナモン、ナツメグ、ローズマリー、セージ) 新鮮で分厚い豚背脂、挽き立ての香り高いスパイスが活きます! |
『コロンナータの大理石槽で塩漬け・熟成』
大理石の桶の中、職人がグアンチャーレを交互に寝かします ←名採掘地コロンナータの大理石を削り出した熟成用の石槽 |
『理にかなったラルドの伝統製法に習う』 大理石槽を用いる独特な製法には、科学的な根拠もあります 含有する高濃度の炭酸カルシウムは肉の熟成に最適な環境を整え、 脂身のコレステロールを分解、成分的にほぼ植物性に近くなる! (それが、豚の背脂であるラルドすら上品な口溶けとなる理由)長い歴史の中で、経験的に積み重ねられた英知ですね! |
このラルド、まさに背脂なので、赤身の部分はほぼ皆無です。
一見なかなかセンセーショナルですが、どうやって食すかと言いますと、まずはごく薄切りにしてペロリです。ほどよい塩加減と熟成香、そして滑らかな舌触り・・!言ってしまえば、脂のかたまりのはずなのに、口に含んだ後味はスッキリしているんですよね!
次に、熱々のクロスティーニ(トーストパン)に、ぴらっと乗っけたのを試してみてください。
プレーンなハード系のパンのスライスを、つまめる指先サイズで、 表面をガリっと焼いてニンニクをこすりだけのものに、薄切りのラルドが透き通るようにトロけて最高・・♪・・さてさて、なかなか一遍では語り尽せないので、また回をおって紹介していければ思っております でも、百聞は一見にしかず!レストランのメニューでも見つけるコトがあったら、ぜひぜひ迷わず試してみて下さいね♪
以下、輸入担当者さんから伺ったラルド・ディ・
もともと西暦1000年前後くらいには生産が始まっていたと言わ
社会的・経済的に特に虐げられている人々でした。
彼らの典型的な1週間の生活サイクルとしては、
従って大理石の山の上という栄養的には大変に乏しい場所で生活を
こうして出来上がったラルド(もしくはその原型)
大理石があるという環境のもと、
つまりラルドは食の歴史でよく起こる典型的な「偶然の産物」
2004年、「Lardo di Colonnata」としてIGPに認定されます。その際、
アド社もコロンナータ村に生産工房を持つ数少ないメーカーの一つ
<日本食品衛生法>
(非加熱食肉製品における)燻煙または乾燥(つまり熟成のこと)
<Lardo di Colonnata IGPの製造方法>
熟成は大理石で作られた桶の中で行われ、
以上のように日本の食品衛生法とLardo di Colonnata IGPのレギュレーションにミスマッチが起こるため、原則として日本に輸入はできないことになります。
しかし、
結局のところ、
つまりその伝統を継承する生産者の精神を理解し尊敬できる人間の