まだ当店がイタリア食材専門のオンラインショップを立ち上げて間もない頃、
ごく短い間ながら取り扱うことが出来ていた、まさにレジェンド的な存在の「サラーメ・フェリーノ(IGP認証)」が復活して久しく。
これはメルマガやブログ等でもよく話題に挙げている事なのですが、輸入食材の宿命・・ 数々の名食材が無念の終売を迎えて参りました次第です。
きっと、いつかのアレが美味しかったのに~・・! とお心当たりあるのでは?(^^;
残念ながら頻度が多いのは、過去の前例からも『生熟成のサラミ類』で、特に「フェリーノ」は今回の復帰を含めて4回目の入替となります。
・・そう、前任のLABADINI(ラバディーニ)は輸入終了になってしまいましたね。。(※これは現地の工場が日本向けの基準を満たせない状況となった為)
日本では1999年に、イタリアからの生ハム・サラミ類の輸入が全面的に解禁となりましたが、かつての米国経由の工業製品などに比べ、天然カビで熟成させる本場仕込みのサラミ類は取り扱い困難でした。
日本の旧来の通関基準において、審査が通りにくかったわけです。
周知の通り、日本は加熱ハムの加工肉文化が中心的でしたので、その辺りのルールや基準の更改は、全く変わらないままだったそうです。
そのため、真の熟成モノを輸入するために『際どいトコロ』を攻め、あげく港で全廃棄という損害のリスクと隣合わせの状況・・
情熱あるインポーターさんのご苦労を、ずっと見て参りました。
・・でしたが!
遂に通関基準が良い方向に変更されたとの朗報。
ならばかつての"逸品"を再開しようと、嬉しい復活劇となった次第です♪インポーターさんの熱意と努力の賜物だと思います。感謝!!
▼【輸入再開!絶品の生サラミ】 サラーメ・フェリーノ(IGP認定)
熟練のサラミ職人による手作りで造られるサラーメは、古くより熟成庫に棲む『天然乳酸菌』と『天然カビ』によって熟成され、その特有の環境が、ふくよかな風味、深いコクの美味さを生み出します。
使用する豚肉は筋のない厳選した肩肉とバラ肉の間の秘部のみ。
この原料のこだわりが、舌触りのなめらかさ、長い余韻の旨みの原点となっている円熟のサラミ・・
Con teが取り扱ってきたサラミの中で、最高クラスの名品と言えます!
エミリア・ロマーニャ州のパルマ市街よりやや南方のフェリーノ地方
ランギラーノ・ピラストロ村で、数百年に渡りサラミ造りに携わってきた
フェレオーリ・ジーノ&フィリオ社(Fereoli Gino & Figlio)
1851年に正式な会社として設立されてから現在に至るまで、代々に受け継がれた伝統製法を守り続けています。
家族経営のとても小さな生産者のため、
『 日本向けに手順を変更した製品を作り、輸出をするのは難しい 』
と難色を示していたそうですが、
度重なる説得により、日本への出荷を了承して貰ったという逸品。
しかし先述の通り、天然カビで熟成させる本格派の生サラミは、通関基準がハードルとなり、かつて輸入がストップ、終売となりました。
もちろん、このたび基準緩和で復活したとは言え、
いつ何時どうなってしまうか正直なところ未知数ではありますが、
(為替や経済の動向などの煽りも多大に生じかねないので)
少しでも長く楽しみ続けられることを祈りましょう!
ひじょうに評判の高いこのフェリーノ・・
一頭の豚から2kgほどしかとれない三角バラ(Sottospalla)だけを原料肉としているという!!
稀少部位だけを選り好みして買い付けるため、原価がとんでもなく跳ね上がるわけですが、フェレオーリ・ジーノ社があえてこの三角バラのみを原料肉とする理由は、長期熟成による熟成香と柔らかい食感の両立を実現するためです。
熟成庫でカビを生やすことで生まれるフェリーノのあの熟成香、もちろん、サラメ・フェリーノに不可欠な要素ですが、一方で、肉質の柔らかさを失う要因にもなります。
フェレオーリ・ジーノのサラミは、とにかく柔らかい三角バラを原料としているため、熟成香と柔らかさ、なかなか両立し得ない2つの長所を実現した商品に仕上がっているのです。
1700年代からサラメ・フェリーノ一筋で身を立ててきたジーノ家秘伝の素晴らしいフェリーノの逸品!