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ノンフィルターのオリーブオイルは青みと苦味がアクセントの濃厚テイスト!

投稿日:2020-01-01 更新日:

 

■ ノンフィルター・オイルとは?

搾ったばかりのオリーブオイルは細かい果肉を含んでいるため、フィルターを通して濾過(ろか)します。一般に流通しているほとんどのエクストラ・ヴァージン・オイルは、フィルタリングされた澄んだオリーブオイルなので、写真のように澱(おり)が沈んでいるのを目にするのは珍しいですよね。

もう少し補足すると、まず収穫されたばかりのオリーブ果実は、その鮮度を保ったままに圧搾機にかけて細かくすり潰します。その作業の際に、高品質のオリーブオイルを搾る必須条件として、コールドブレスという熱の生じない搾油方法があげられますが詳細はまた別の機会に。(古来、この作業には大きな回転型の石臼が用いられました)

 

 

すり潰した状態のオリーブ果実をプレスして、液体分を搾り出し、さらに遠心分離にかけることで油分から水分を取り除いたエクストラ・ヴァージン・オイルとなるわけですが、通常のオリーブオイルはその一番搾りを細かいフィルターに通して濾過(ろか)されます。一般的な、透明の澄んだ黄金色(ものによっては薄緑色)がそうですね。

一方のノンフィルター・オイルは、あえて濾過(ろか)を通さないことで、オリーブ果実由来の香りや青み、テクスチャーを個性として際立たせること目指したやや特殊なオイルで、輸入されている絶対数は少なく一般的には入手しにくいタイプ。オイル中にミクロレベルの微細なオリーブ果肉が浮遊した状態のままボトリングされるので、その色は少しニゴリのある深い色合いとなり、口ざわりもトロリとした質感が印象的です。

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搾ったオリーブオイルを、フィルタリングするかしないかは、生産者それぞれに考え方と理由があるので、一概にどちらが優れているというものではないですよね。たとえば生産量の多い、広く世界に輸出するような大きなメーカーなら、フィルターで澱(おり)を充分に取り除き、品質を長く保つことのできる安定的なオイルの供給を目指すことでしょう。

一方の、新鮮なノンフィルター・オイルは、手に入れて開封したなら、いさぎよくドンドン使いきってしまうのがベターと思います。

 

あえてノンフィルター(Non filtrato)の製法を採用する造り手には、当然こだわりがあり、個性を重視した特別なジャンルのオリーブオイルを目指していると言えます。

オイル中に含まれる細かいオリーブ果肉の粒子が、特有の香りや色彩、質感を生みだしますが、月日の経過とともに澱(おり)として瓶底に沈んでいくので、あまりに長く時間が経ってしまうと澄んだマイルドなテイストに変化していきます。つまり、その上澄みのオイルは、しだいにフィルターを通したオイルの状態に近くなっていくということです。

と同時に、果肉分など含んでいるゆえに、保存状態が悪かったり古くなってしまうと、せっかくの特別なオリーブオイルも品質が劣化してしまい、ガッカリということも。(実際、フィルターを通したオイルより賞味期限も約12ヶ月とやや短めの設定が多いです)

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