カサレッチェ(casarecce)というショートパスタをご存知でしょうか?
シチリア・南部イタリアを発祥とするショートパスタなのですが、イタリア語の方言による発音の違いから「casa」の「サ」が濁音になって「カザレッチェ」となったり、はたまた単数形と複数形の違いで「カサレッチャ(カザレッチャ)」となったり。
パスタの商品名って呼び名が幾通りにもなって、別の種類かと思ったら同じだったりと、慣れないとけっこう難しいですよね!
Colavita(コラヴィータ)のカサレッチェ|最近はAmazonや楽天などネットショップで入手しやすくなりました♪
ちなみに「カサレッチェ casarecce」とは、イタリア語では「自家製」とか「家庭的な」といった意味合いの形容詞です。現代ではパスタのほとんどが工場生産の乾燥パスタですが、大昔は家庭で作った生パスタを自然乾燥伸ばしたパスタを当たり前だったそうですし、それはショートパスタやマカロニも同じ。
棒状にして一口サイズに切った生パスタを指先で軽く潰すように巻き込んで成形していたのが本来のカザレッチェです。例えばリグーリア州のトロフィエなど、各地に似たような手作りパスタは伝わっていて、それこそ家庭によってそれぞれの「パスタ・カサレッチェ」があったりと、元々はもっと漠然としたものだったのかもしれません。そう、イタリア語の「casa」すなわち「家」を由来とする名前のパスタですから!
今は機械で押し出して作る、断面が「S字」のタイプが一般的で、広く世界中に知られている形状でしょう。ソースがよく絡み、もっちり食感は歯応えもよし!